tropical night 「・・・あちー・・・・・・」 一人暮らしを始めたはいいものの、自分の部屋には冷房というモノがない。 あるのは今にも壊れそうな扇風機と、だいぶ使い古した団扇。 そんな環境の中での連続して襲ってくる熱帯夜。 ・・・なかなか寝付けないでいる。 「・・・なんとか何ねーのかな・・・この暑さ・・・」 なんとか暑さをしのぐため、上半身裸である。 それに、バスタオルを一枚、腹の上にかけている。 「・・・・・・・・・・・・・・・」 ピンポーーーン・・・・・・ 「・・・誰だよ。」 現在、午後11:30。 こんな時間にやってくる非常識な人間と言えば・・・ 「だ・・・」 それでもなんだかちょっと嬉しくなって、暑苦しい布団から飛び起きて玄関へ向かう。 鍵をはずし、扉を開けると、そこには 愛しい少女が笑顔で立っていた。 「やっほー、裸体がセクシーな和谷義高くん、こんばんは!」 「裸体・・・じゃなくて、なんだよお前。こんな遅くにあぶねーだろ。」 「へーき。自転車で来たし!」 「・・・・・・・;」 「きっと暑くて寝れなーいって言ってるだろうと思って来ちゃった。」 さらっと言う。 「・・・来ちゃった・・・ってこんな夜遅くに女が男の部屋にいきなり来るかよ。」 「だって、うち今日誰もいないからひとりで寂しかったんだもん。」 「それにしても連絡くらいしろよなー」 「はーい、ごめんなさーい。じゃあ、上がりまっす!」 「えっ!?おい、・・・!」 和谷の意見なんて聞こうともせず、は和谷の部屋に入り込み 敷いてある布団の上に座る。 「そうか、いま夜だからちゃぶ台は出てないのね。」 「・・・ちゃぶ台・・・」 「ちゃぶ台でしょ?」 「・・・そうだけど。」 「じゃあちょっと布団濡れちゃうかもしれないけど」 するとは持っていた小さなビニール袋からカップのアイスを二つ、取り出す。 「一緒に食べよーと思って。和谷、この味好きでしょ。」 はい、と言ってプラスチックのスプーンを取り出し、和谷に渡す。 すっかりのペースだ。 「・・・さんきゅ。」 「んふふ、どういたしまして。」 アイスを頬張り、幸せそうな笑顔を返す。 ・・・黙々とアイスを食べる。 暑さが少しだけ和らいだ気がした。 会話はないけど、こういう時間は好きだ。 愛しい人と、同じ時間を共にしていることが嬉しい。 アイスをだいたい食べ終えたところで和谷が口を開いた。 「ところで、何しに来たんだよ。」 「え?あ、えーとね・・・」 時計をちらっと見る。 時間は12時をすぎていた。 「あ!時間になってる!!」 そういうとまたビニール袋から何かを取り出した。 パーーーン! 「・・・・・・・・・・・・」 いきなりの大きな音に驚く和谷。 自分の頭に乗った紙切れを、取りながら言った。 「・・・お・・・まえ、夜中だぞ?」 「あはっ、ごめーん。おめでとう、義高!」 「は?」 「は?って今日義高の誕生日だよ。」 「・・・あ。」 忘れてた。 誕生日なんて、もうどうでも良かったから。 でも、こうして彼女が祝いに来てくれた・・・と思うと嬉しくなった。 を引き寄せる。 「・・・・・・義高?」 「・・・さんきゅー・・・」 「・・・へへ、どういたしましてっ」 自分の腕の中で、顔を赤くして喜ぶ。 そんなを見て、和谷は理性が吹き飛びそうになる。 (やべ・・・!) 「あっ!しまった!プレゼント、家に置いて来ちゃったよ。」 「・・・・・・」 「うーん・・・どうしよう・・・」 「・・・別にいいよ。」 「えー・・・でも・・・」 「・・・をもらうから。」 「えっ!ちょっと・・・!」 「だってそのために夜に来たんだろ?」 「や、別にそんなつもりは・・・!ってちょっとー!!」 せっかくアイス食べて身体冷やしたのにな。 また、アイスが必要になりそう。 でもそしたら、一緒に買いに行こう。 今日は君と一緒にいたいから。 fine. -------------------------------------------------- はい。和谷くんお誕生日記念に書いてみました。 こういうのは微エロの類にはいるのでしょうか。 でも別に喘いでないから(爆)エロではないのかしら。 そこんとこの基準が解りません。 とりあえず、和谷くん家に夜這いに行きたいなーとか思って書きました。(えっ 最初はヒロインペースなんですけど、 気がつくと和谷くんペースになっちゃう・・・っていうのを一度やってみたくて。 なので書けて良かったです。 てかものすご眠くて反省文がなってないわ・・・! おまけにBGMはテニプリのキャラCDですからね。(ヲイ ・・・・スイマセン。 それでは、ココまで読んで下さってどうもありがとうございました。 次回はもっと良いものを書けるように精進したいと思います。 020812 * このままウィンドウを閉じて下さい * |